趣味・余暇
仕事終わりは、好きな趣味をする気力もない。休める楽しみを、その日の疲れから選ぶ
仕事の後に何か楽しみたいのに、気力が残らずスマホを見てしまう。趣味まで仕事のように感じたくない。二つの相談へのコメントには、疲れ方に合わせて違う楽しみを選ぶ工夫がありました。毎晩同じように頑張る前提を外して考えます。

1.趣味が嫌いになったのか、今夜は力が残っていないのか
最初の相談者は、仕事後についスマホを見続けてしまい、もっとのんびりできる息抜きを探しています。別の相談者も、長い勤務の後は生産的なことより、仕事と関係のない時間が欲しいと書いています。何かに取り組めない夜があっても、それだけで趣味への興味がなくなったとは決まりません。
休日なら楽しめる作業でも、疲れた平日の夜には準備が重いことがあります。『趣味をする時間はあるのに』と自分を責める前に、その時間に必要な集中や判断が残っているかを見たいところです。時間の空きと、使える力の空きは、いつも同じではないのです。
2.仕事と違う使い方をしたい、という選び方
まず、「仕事では、どんなふうに頭を使っていますか?」と考えてみるといいと思います。趣味では、その逆の使い方が合うことが多いので。 たとえば、私の仕事は細かなところまで注意して分析する、学問寄りの仕事です。なので休みの時間は、逆の使い方をしています。散歩や塗り絵、気軽に読める恋愛小説など、あまり頭を働かせなくていいものが好きです。細部に気を配る必要がなく、やり方に「間違い」がないものですね。 逆に、仕事ではあまり頭を使わない友人たちは、すごく細かい作業が必要な趣味をしています。 ずっと座っている仕事なら、体を動かすことが気持ちいいかもしれません。いつもいろいろなお客さんと接しているなら、休みは一人で過ごしたくなるんじゃないでしょうか。
仕事と逆なら必ず休まるという法則ではありません。細かい仕事の後でも、好きな細工に集中したい人はいるでしょう。それでも、『人気の趣味は何か』からではなく、『今日は何をこれ以上したくないか』から選ぶ入口にはなります。会話が多かった日と、ひとりで机に向かった日では、欲しい過ごし方も違うかもしれません。
たとえば、選択や判断が続いた日は、見慣れた本を数ページ読む。誰かとのやり取りを考え続けた日は、返事の要らない手作業をする。これは編集部の例であり、向き不向きを診断する分け方ではありません。自分が終わった後にどう感じるかを、試して確かめます。

3.同じ人でも、勤務によって楽しみを変えている
どんな勤務だったかによりますね。まずまずの日なら、オーディオブックを聴いたり、何度も見たドラマや映画を流して耳で楽しんだりしながら、かぎ針編みやクロスステッチをします。悪くはなかったけれど騒がしい勤務だった日は読書です。つらい勤務だった日は、ビーズを貼って絵を作るダイヤモンドアート、番号どおりに塗る塗り絵やFlowArtの文字に合わせて点を塗るもの、あるいは音声ガイド付きの瞑想をします。休みの日には、一人用のボードゲームや、日記を書きながら物語を進める一人用のRPGを楽しみます。
この人は一つの趣味を毎晩同じように続けるのでなく、その日の感覚で選んでいます。疲れたから趣味を諦める、と決める手前に、考える量や刺激の違う楽しみを置いているわけです。自分にも多数の趣味を増やす必要はなく、好きなことの中で軽くできる部分を選ぶ方法もあります。
編み物なら新しい模様を覚える日と、知っている編み方を少し進める日を分ける。読書なら新しい専門書に挑む日と、好きな場面だけ読み返す日を分ける。同じ趣味でも、達成したいことを小さくすると、取り組み方は変えられます。
4.始めやすさだけでなく、やめやすさも用意する
疲れた夜には、道具を出す手間だけでなく、終わった後の片付けも気になります。小さなトレーに今使う道具をまとめ、途中でも戻せるようにするなど、明日に引き継ぐ場所を決めておく工夫ができます。完成させるまで寝られない形にしないことも、平日の楽しみには合うかもしれません。
『十分楽しめたから終える』という区切りが分かりにくいなら、今日は一段だけ、一章だけなど、片付けるきっかけを先に置けます。区切りまでできなかった日も、趣味を休んだ日も失敗にしない。趣味が新しい採点項目になると、息抜きのために始めた意味が薄れてしまいます。

5.毎晩充実させるより、今夜の自分に合う量へ
仕事後の趣味は、いつも上達や作品の完成につながらなくてよいはずです。今日は何をしたくないか、何なら少し楽しめそうか、終わった後の負担はどうか。その順で考えると、好きなのにできない自分を責める以外の工夫が見えてきます。
まず、今ある趣味で『疲れた日にもできる軽い部分』を一つ決めてみる。それもしたくない日は休む。仕事以外の時間を、もう一つの仕事にしないための選び方です。