子育て
子どもの習い事、続けるかやめるか。答えを急ぐ前に「何は好きで、何が嫌か」を分ける
習い事を嫌がるから、やめていいと伝えたのに、やめたくないと言う。以前は楽しそうだったのに、今は出かける前から気が重そう。親も、どこまで勧めてよいか迷います。 競技的な雰囲気が合わなくなった子の相談と、サッカーをやめたくないのに参加しない子の相談から、続けるかどうかを考えます。本人の気持ちだけでなく、場の条件と家族の負担も、具体的に話せる形にしてみます。

1.活動が嫌なのか、今の進め方が合わないのか
ある家庭では、子どもが続けてきたサッカーやバスケットボールについて、競争が強くなるにつれて楽しめなくなったと相談していました。親は好きな活動を応援したい一方で、体を動かす機会が減ることも気になっています。
別の家庭では、サッカーの練習や試合でほとんど参加しない子が、やめるのは嫌だと言っていました。親から見ると、何をしたいのか分かりにくい状態です。
二つの話からは、活動名だけでは分からない違いが見えます。ボールを蹴るのは好きでも、試合の競争は好きではない。チームにいることは好きでも、特定の練習は嫌だということも考えられます。「サッカーを続けたいか」だけで答えを求めると、こうした組み合わせは出てきにくいでしょう。
2.好きだった一場面から、今の気持ちを聞いてみる
参加しない子についての相談には、家庭での遊び方を尋ねるコメントがありました。
お子さんは庭で親とボールを蹴ったり、友達と自由にサッカーをしたりするのは好きですか?
この問いは、子どもが本当は好きかどうかを試すためのものにしないほうがよさそうです。教室やチームの外で楽しめる場面があるなら、そこで何が違うかを考える手がかりになります。
たとえば、自由に遊ぶときは楽しそうなのに、順番を待つ練習になると嫌がるなら、待つ時間に困っている可能性があります。これは例で、相談の子の理由が分かったわけではありません。理由を決めつけず、「今日、好きだったところはあった?」「どの場面が嫌だった?」と一つの出来事から聞く方法があります。
子どもがその場で上手く説明できない場合もあります。「やる気がないから」と親が結論を埋めず、見た行動を指導者に伝え、どの場面で参加しにくいかを一緒に確かめる余地があります。本人の言葉と、大人が観察したことを分けて扱いたいところです。

3.気軽に続ける選択肢が、実際にあるかを確かめる
競争が合わなくなった子の投稿には、楽しむことを中心にした場を探す提案がありました。
楽しむことを重視したチームには入れませんか?
ただ、相談者は返信で、近くにはそのような場がないと答えています。「別のチームへ行けばよい」と言うだけでは、今選べる方法にならないことも、このやり取りから分かります。
また、活動をやめることと、体を動かすことを全部やめることも同じではありません。競技を続ける目的が、運動の機会、仲間との交流、技術の上達のどれなのかを分ければ、すべてを一つの習い事で満たさなくてもよいと考えられます。
とはいえ、個人で行う活動に変えれば競争がなくなる、とも限りません。活動名より、参加先が何を大切にし、どの程度の参加や練習を求めるかを確認する必要があります。今の場で負担を減らす相談ができるか、いったん休む形があるかなど、実際に選べる条件を確かめます。

4.本人の楽しさと、参加するための条件を分けて話す
サッカーの相談には、勝つ意欲の強さと、活動への参加を分けて考える意見もありました。一方で、続けるうちに好きになったという人もいます。
参加したくなるまで、その場に慣れる時間が必要な子もいるのだと思います。
これは一つの経験に基づく見方で、待てば必ず参加するようになるわけではありません。様子を見るなら、何も決めずに通い続けるより、本人、親、指導者が何を確認する期間なのかを合わせる方法があります。
- 本人が残したいのは、活動、友達、チームのどの部分か。
- 参加先で必要とされることと、調整できることは何か。
- 送迎や費用を含め、家族が続けられる条件はどうか。
- どの時点でもう一度話し、続け方を見直すか。
たとえば、準備の時間が苦手なら、なぜ参加しにくいかを聞き、どんな関わり方なら可能かを指導者に相談します。本人が嫌がることをすべて省けるとも、決まったことだから無理に参加させるべきとも、記事だけでは決められません。場に必要な条件と本人の困りごとを、具体的に合わせる話になります。
家族の負担も、言ってはいけない本音にしないほうがよいでしょう。「送迎できる曜日はここまで」「別の活動を増やす前に今の予定を見直したい」と条件を伝えることは、子どもの好きな気持ちを否定することとは別です。親の都合を、本人のやる気の評価に置き換えないことも大切です。
すでに払った費用や、それまでの努力が気になる場合もあると思います。ただ、過去の分を取り戻すために続ける話と、これからも楽しんだり学んだりできるかという話は分けられます。区切りや手続きの条件は確認しながら、次の期間をどうするかに話を戻す方法があります。
5.続けるかの前に、何を続けたいかを確かめる
習い事を続ける、やめるという答えは、親の一つの声かけや他の家庭の経験だけでは決まりません。本人の好きな部分、苦手な場面、参加先の条件、家族の負担を並べることが、話し合うための材料になります。
次に聞くなら、「やるの、やめるの」の前に、最近楽しかった場面と嫌だった場面を一つずつ。そこから、残したいものと変えたい条件を分けてみてください。続けること自体を成果にするより、本人と家族が納得できる形を探していきたいところです。