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仕事を覚えられない、聞かれると答えに詰まる。メモを増やす前に、何を確かめるか整理する

きいてみた編集部

教わったはずなのに、状況を聞かれると答えが出てこない。慌ててメモを見ても、どこに書いたか分からない。仕事の覚えが遅いと感じると、もっと頑張って暗記しなければと焦ることがあります。 入社したばかりの人と、長く同じ役割を続けてきた人の相談を読み比べます。覚える量だけでなく、仕事の終点、情報の置き場所、質問する内容を分け、次に取り組める一つの工夫を考えます。

ノートにペンを添えて考える手元

1.覚えていないのか、情報を取り出せないのか

入社して一か月ほどの相談者は、いくつもの連絡手段を使い、人に確認を取りながら仕事を進めています。忙しい中で上司に状況を聞かれると、頭が真っ白になってしまうそうです。チーム全体で夜や休日にも働いている、とも書かれていました。

この状況を、本人の覚える力だけで説明することはできません。手順を知らない、更新された情報を見失う、分かっていてもその場で整理して答えられないという問題は、それぞれ違います。やみくもにメモを増やす前に、どこで止まるかを分けてみたいところです。

たとえば、やり方の説明はできるのに「今どうなっている?」に答えられないなら、必要なのは手順書の読み直しより、案件ごとの最新状態を見られる場所かもしれません。苦手という大きな言葉を、次に直せる一場面へ小さくします。

2.繰り返し聞かれることを、答えが見つかるメモにする

入社したばかりの相談には、すぐ確認できる一覧を作る提案がありました。

もう少し時間をかけていいと思います。1か月は本当に始まったばかりですし、最初から仕事量が多いならなおさらです。何度も聞かれることをメモして、すぐ確認できる一覧にしておけば、そのつど記憶だけに頼らずに済みます。

「書き残す」と「必要なときに答えが見つかる」は同じではありません。時系列に全部書いたノートには経緯が残りますが、現在の状態を探すには何ページも戻ることがあります。よく聞かれる質問を入口にするほうが、その場で使いやすい場合があります。

たとえば、案件名の横に「現在の状態」「次に動く人」「待っている返事」「次に確認する時刻」を短く置く形が考えられます。これは編集部の例です。職場で決まった管理表があるなら、同じ内容を別に二重管理するのでなく、その表のどこを見れば答えられるかを確かめます。

細かな記録を作るほど更新が負担になるなら、まず一日に何度も聞かれる二、三項目だけに絞れます。使ってみて、探す時間が減ったか、古い情報を答えてしまわなかったかを見直すほうが、きれいなノートを完成させるより目的に近いでしょう。

書類をまとめたクリップの接写

3.何を仕上げる仕事かが曖昧なら、暗記だけでは進まない

長く案件の進行を管理してきた別の相談者は、何を成果として出せばよいか分からないことが多いと書いていました。そのコメントでは、仕事の範囲を先に確かめる点が具体的に説明されています。

気になったのは、計画を立てるのが嫌いなのに、何を完成させればいいかも分からないという点です。それはあなた個人というより、仕事の範囲がはっきりしていない問題ではないでしょうか。「完了」が何を意味するか誰も教えてくれなければ、暗闇をさまようような気持ちになるのも当然です。着手する前に関係者をつかまえて、何を成果物として出すのか、きちんと決めてもらったことはありますか。気まずいし嫌がられるので避ける担当者も多いですが、手探りのまま進めないためには必要です。

この人の仕事の範囲が実際にどう決まっていたかは、投稿だけでは分かりません。ただ、完成形が不明な作業では、説明を多く覚えても、自分が正しい方向へ進んでいるか判断できないという視点は持てます。

たとえば「資料をまとめて」という依頼でも、会議で判断するための一枚なのか、後から参照する記録なのかで、必要な内容は変わります。「誰が何を判断するための資料か」「どこまでそろえば完了か」を聞けば、覚えるべきことの優先順位も変わります。

最初の相談は入社直後、こちらは長く同じ役割をしてきた人の話です。同じ程度の困りごととして混ぜず、慣れる時間が必要な部分と、何年続けても条件を確認しなければ進まない部分を分けて考えることが大切です。

ノートの上に置かれた鉛筆

4.質問は、困っている箇所が伝わる形に小さくする

何が苦手なのかを具体的に聞くコメントもありました。

苦手な部分を、もう少し具体的に教えてもらえますか。次に何をすればいいか分からないのか、どの手順を踏めばいいか分からないのか、強く言えないのか、協力会社の遅れで予定がずれるのか、どんなことでしょうか。

質問する側も、この分け方を使えます。「全部分かりません」から、「ここまでは分かったが、次に誰の確認が必要か分からない」へ変えると、教える側がどこから説明すればよいか見えます。分からないまま自分で結論を埋める必要はありません。

  • 仕事の目的と、終わりの条件を確かめる。
  • 手順が不明なのか、情報が不明なのかを分ける。
  • 何を確認済みで、どこから分からないかを示す。
  • 教わった後は、自分の言葉で次の動きを確認する。

たとえば「この数字は入力しました。対象期間が分からないので、ここだけ確認したいです」と伝える例があります。相手に長い経緯を最初から読み直してもらう代わりに、今必要な判断を示すための言い方です。

一方で、質問できる時間も教える人もなく、仕事量だけが増えているなら、個人のメモ術だけで解消する話ではありません。担当範囲や教わる機会、優先順位を上司と相談する必要もあります。工夫しても変わらない条件まで、自分の努力不足として抱えないようにしたいところです。

5.次に困った一場面を、改善の対象にする

仕事を覚える方法は、記録、質問、確認する環境まで含めて考えられます。すべて暗記することを目指すより、必要な情報へ戻れ、分からない点を具体的に確かめられる形を作るほうが、今の困りごとに合うかもしれません。

まずは次によく聞かれることを一つ選び、答えが見つかる場所を決める。そこでまだ迷うなら、足りない情報や決まっていない条件を質問する。その一往復から、覚える力という大きな自己評価を、実際に変えられる作業へ戻してみてください。

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