趣味・余暇
趣味より道具を買うのが楽しい。買った後に困ることと、集める楽しさを分けて考える
始めたい趣味を見つけると、道具を調べるのに夢中になる。ところが届いた箱を開けるころには、あの勢いがなくなっている。使っていない物を見て、自分は何をしたかったのだろうと思うことがあります。 道具を選ぶほうが好きだと気づいた二つの投稿から、買い物の楽しさと、買った後の困りごとを分けて考えます。すべて使い切るか、もう買わないかという二択にする前に、今ある物との付き合い方を見直してみます。

1.「使っていない」の前に、何が楽しかったかを見る
ある投稿者は、趣味そのものより、調べたり比べたり、お得な物を見つけたりするほうが好きなのかもしれないと書いていました。別の投稿者は、動画で見た活動に心を引かれ、道具を調べてそろえるものの、届いたころには熱が冷めてしまうと話しています。
どちらも未使用の道具が残る状況ですが、買うまでに楽しんだことが何もなかったわけではありません。選ぶ時間が好きだったのか、活動を始める自分を想像していたのか、使うための準備として必要だと思ったのかで、次に考えることは違います。
買った物を見て自分を責めるだけでは、その前の楽しさも、その後の困りごとも曖昧になります。まず、選ぶこと自体は残したいのか、届いた後に手をつけられるようになりたいのかを分けてみたいところです。
2.買う前の想像と、使い始める場面に距離がある
最初の投稿には、道具を調べていた時間を振り返るコメントがありました。
いろいろな可能性を想像して、最高のものを手に入れるために調べることが趣味だったようです。
想像の中では、道具があればすぐ楽しめるかもしれません。けれど実際には、机を空ける、説明を読む、最初は思いどおりにならない作業を試すなど、購入とは別の手間があります。選ぶ時間が好きだったことと、活動を始める準備ができていたことは一致しない場合があります。
たとえば、絵を描く自分には憧れるけれど、片づける場所がなくて出せないなら、次に足りないのは高い画材ではないかもしれません。あるいは、描き始めると楽しくないなら、道具の不足より、やりたかったことの想像と実際が違った可能性があります。
ここで「本当に好きなら使うはず」と決めつけるより、一度使うために何が必要だったかを振り返るほうが、次の購入に役立ちそうです。説明が難しいのか、場所がないのか、そもそも手を動かすより眺めたいのかを具体的にします。

3.よりよい道具で解決する問題か、一度確かめる
画材について、次のように書いた人もいました。
なので今は、使っていない高級な絵の具と、使いたくないけれど捨てたくもない工作用の絵の具が、大量にあります……。
よい道具が役立つ場面はあるとしても、買い替えれば作業する時間や場所まで生まれるとは限りません。使いにくさを実際に感じたのか、まだ使わずに上の物を探しているのかで、判断する材料が変わります。
たとえば、今の道具で一度試し、どの場面が不便だったかを言えるなら、次に必要な条件を絞れます。一度も試していないなら、先に手を動かしてから決める方法があります。すでに持つ物を無理に使い続けるためではなく、買うことで何が変わるかを確かめるためです。
もう興味がない活動を、購入代金のためだけに続ける必要もないでしょう。買ったことを正解にしようとして時間まで費やすより、今の自分が触りたいかを別に考えられます。手放す場合も、家族の物や共有の道具まで一緒に決めず、自分で判断できる範囲を確認します。

4.集める楽しさを残すなら、負担の上限も具体的にする
二つ目の投稿には、道具をそろえて整理すること自体を楽しんでいる人もいました。
一番の趣味は、小さな作業部屋に道具をそろえて、整理することです。
この人は、自分が無理なく続けられる範囲で楽しんでいると書いています。道具を集めること自体を悪いと決めるのでなく、その楽しみを支える条件があるかを考えられそうです。
- 出費が、ほかに必要な支払いを圧迫していないか。
- 保管場所が決まっていて、共有の場所をふさいでいないか。
- 何を持っているか把握でき、同じ用途の物を重ねていないか。
- 買う楽しさより、片づけや後悔の負担が大きくなっていないか。
上限を決めるなら、物の数だけでなく、置く範囲や購入後にすることも基準になります。「この箱に入る分」「次の物を選ぶ前に、手元の一つを開けてみる」といった例です。厳しい決まりを増やすより、今困っていることを一つ減らせる形を選びます。
調べる時間を楽しみたいなら、候補を記録するだけの日を作る方法もあります。保存した候補を後で見ると、実際に使いたい物と、見つけた瞬間が楽しかった物を分けられるかもしれません。買わずに調べると余計に欲しくなるなら、その方法が自分に合わないことも見直せます。
未使用の物をすべて片づけてからでないと始められない、とすると、また準備が大きな仕事になります。今気になる一つだけ出してみる、残す場所を一段だけ決めるなど、購入と整理と活動を同時に完成させようとしない進め方も考えられます。
5.次に買う前に、「何を楽しみたいか」を一つ言葉にする
道具を選ぶ楽しさと、趣味の作業を楽しむことは、重なる部分も違う部分もあります。買った物を全部使ったかだけで判断せず、出費や場所、片づけにどんな負担があるかを見てみることが大切です。
次に欲しい物ができたら、「集めたい」「これを使って一度やりたい」「今ある不便を変えたい」のどれに近いかを考えてみる。その違いを分かったうえで選べれば、買った後の自分とのずれを少し減らせるかもしれません。