仕事・キャリア
退職を引き留められたら、残る?昇給の条件と、辞めたい理由を分けて考える
退職の話をしたら、昇給や新しい役割を提案された。条件がよくなるなら残ってもよいのか、それとも一度辞めようと思った会社からは離れた方がよいのか。引き留めを受けると、決めたつもりだった気持ちが揺れることがあります。 きいてみたには、引き留めを受けた人へその後を聞く投稿と、他社の内定が出そうな段階で今の会社への伝え方を悩む相談があります。残った人の異なる経験を読み、何が変わる提案なのかを考えます。

1.引き留めの金額より、何を変えたかったか
一つ目の投稿は、引き留めを受け入れた人に、実際に何かが変わったかを尋ねています。受けてよかった場合も、元の不満が残った場合もあるという問題提起でした。
条件が増えると、それだけに目が向きやすくなります。ただ、辞めようと思った理由が仕事内容なのか、報酬なのか、人との関係なのかで、提案が解決する範囲は違います。まず元の理由を置き直してから、コメントを比べます。
2.残った後、仕事内容は変わらなかったという経験
ある人は、給料はよいものの退屈だった仕事で、昇給と新しいプロジェクトの約束を受け入れました。しかし、しばらくたってもしている作業は同じだったと書いています。
でも三か月後、肩書きが立派になっただけで、まったく同じ表計算データの整理をしていました。
この人の場合、増収だけでなく仕事内容の変化も期待していました。変わった条件と、変わらなかった不満が別だったため、残ったことへの評価も単純ではありません。昇給そのものが無意味なのではなく、何を変えたい人の提案だったかが重要です。
辞める理由は、お金ですか。それとも社風ですか?
この問いは、元の不満を確かめ直す助けになります。元のコメントでは社風の問題は残るという見方でしたが、全員に当てはまる結果や期限が示されたわけではありません。自分の理由のうち、提示された条件がどこに効くのかを考える形で使えます。

3.長く残った人も、周囲との関係を確かめた人もいた
同じ投稿には、引き留めを受けて十年たったという人の声もありました。本人は他社の条件に魅力を感じつつ、本当はその転職先へ行きたくなかったと説明しています。
あれから十年たちますが、何度か役割を変えながら、今も同じ会社にいます。
最初の経験と同じ「残った」でも、もともと残りたい気持ちがあった点が違います。一つの結果から引き留めの良し悪しを決めるより、本人が望んでいた方向との関係を読めます。
私は受け入れる前に、主な関係者がどんな反応だったのか、上司に聞きました。
こちらの人は、条件を見た後も、残ってから周囲と働けるかを気にしていました。上司に聞けば実態のすべてが分かるとは限りませんが、金額以外の確認をしてから決めた例です。
引き留めの提案を受けると、役割や周囲との関係性が変わることがあります。
変化がよいか悪いかは、この発言だけでは分かりません。誰と何を担当するのか、説明を受けた条件が周囲の体制にも反映されるのかを、具体的に考えるきっかけになります。
二つ目の相談は、他社から内定が出そうで、今の会社にも引き留められるかもしれないと考えている段階でした。ここでは、まだ選択肢が確定していない点を確かめる声がありました。
まず、内定が確実で、自分が納得して受けられる条件かどうかを確認してください。
内定が出る見込みと、実際に提示された条件は別です。引き留めについても、予想している提案を、すでに選べる条件として並べないことが大切だと読めます。

4.残る場合に変わることを、具体的に並べる
二つの投稿から考えると、残るかどうかを決める前に、辞めたい原因、実際の提案、未確定の見込みを別に並べられます。約束の中身が曖昧なら、具体化できるかも判断の材料になります。
- 退職を考えた理由を、報酬、仕事内容、体制、人との関係などに分ける。
- 提案によって何が変わり、何がそのままかを確認する。
- 役割の変更があるなら、担当や開始時期などの具体的な内容を聞く。
- 他社と今の会社について、確定している条件と予想を区別する。
例えば「新しい仕事を任せるというお話は、どの担当がいつから変わる想定ですか」と聞く案があります。これは編集部の例です。条件の響きだけでなく、自分が働く日の変化を確かめるための問いです。
5.残ること自体より、元の理由に納得できるか
引き留めを受けた後の経験は一つではありませんでした。仕事内容が変わらず不満が残った人と、役割を変えながら長く働いた人の違いは、元の希望も含めて読む必要があります。
提示された金額の大きさだけで判断せず、辞めたい理由のどこが変わるのかを確かめる。まだ起きていない提案や結果を決めつけず、実際に並べられる条件で考えることが、残る場合にも転職する場合にも役立ちます。