子育て
『友達の家はいいのに』に、どう答える?家庭のルールを説明しても納得しないとき
家によってルールが違うと説明してきたのに、子どもが前ほど納得しなくなった。よその家を批判せず、でも自分の家の約束は守ってほしい。そんな相談から、理由を話すこと、不満を聞くこと、ルールを見直すことを考えます。

1.前は通じた説明に、今は質問が増えている
相談者の娘は、友達と同じゲームやタブレットなどを使いたがり、『家によって違う』という説明に反発するようになったそうです。親は、ほかの家を悪く言わないように気を付けています。ただ、その配慮だけでは、なぜ自分の家ではできないのかという疑問には答えきれない場合があります。
『よその家はよその家』は、決める人が違うことの説明です。子どもが聞きたいのは、理由や、いつなら自分もできるかかもしれません。同じ返事を強く繰り返す前に、今の質問が何についてなのかを聞くと、話し合う点を絞れます。ルールを守ってほしい気持ちと、質問を聞くことは両立します。
2.違いを見せても、うらやましさが消えるとは限らない
人によって必要なことは違いますし、それぞれの家の大人が、子どもとその安全について決める役目を持っています。うちの子にも、友達がYouTubeを見たりRobloxで遊んだりしていても、お父さんと私はうちの家族には合わないと判断した、と説明しました。そのうえで、友達の中にはポテトチップスを食べたり、自転車で学校に行ったりすることを許されていない子もいるけれど、あなたたちはできるよね、とも話しました。自分が許されていることにも目を向けると、できないことへの不満が少し和らぎます。
自分ができることにも目を向ける説明です。ただ、『あなたはこれができるのだから不満を言わないで』という交換条件にすると、聞いてほしかった気持ちが残ることも考えられます。相手の家がよいか悪いかを競わず、『同じようにやりたくなるよね』と受け止めたうえで、うちの約束を話す方法もあります。
不満を聞くことは、その場で許可する約束ではありません。親が譲れない点があるなら、その理由を具体的に伝えられます。『うちには合わない』だけでなく、時間の使い方、必要な準備、親が確認したい条件など、実際に考えている範囲を示したいところです。

3.説明しても、すぐ機嫌よく従うとは限らない
うちの子は筋の通った説明を求めるので、理由は短く伝えます。その後、不満は聞いているけれど、決める立場の私のルールは変わらない、と簡単に伝えます。「このルールが嫌なのは分かったよ。いいことに、自分が大人になったら自分でルールを決められるよ」という感じです。
この家では、理由を伝えた後もルールを維持するとしています。ただ、反発が残ったことだけで、説明が失敗だったと考えなくてもよいはずです。理由は分かったけれど嫌だ、という気持ちはあり得ます。納得、賛成、機嫌よく行動することを、一度に求めないほうが話を続けやすくなります。
一方で、『大人になるまで何も変わらない』という答えしかないと、今できるようになる条件が見えません。見直せる約束なら、どの時期に、何を確かめて話し直すかを示せます。変えるつもりがないことに、期待させるためだけの期限を付けないことも大切です。
4.その場の交渉と、ルールを見直す時間を分ける
たとえばゲームの時間なら、『今日は決めた時間まで。来月の休みに、宿題や寝る時間と一緒に、今の約束が合っているか話そう』という伝え方が考えられます。これは編集部の例で、特定の時間数を勧めるものではありません。その場で延長する話と、暮らしに合う約束を考える話を分ける方法です。
見直す際には、親の心配だけでなく、子どもが何をしたいのかも具体的に聞けます。友達と一緒に遊びたいのか、話題が分からず寂しいのか、一人で使いたいのか。欲しいことが分かれば、全部許すか全部禁止するか以外の案を考えられる場合もあります。

5.家庭の方針を、会話を終える言葉だけにしない
家によって約束が違うことと、その理由について話せることは矛盾しません。ほかの家庭を批判せず、自分の家で大切にしたいことを説明する。不満を聞き、見直せる点には条件と時期を置く。そのうえで、今は守る約束を伝える形も取れます。
まず次に『友達はいいのに』と言われたら、何を一番したいのかを一つ聞いてみる。答えを変えるためだけでなく、子どもがどんな違いに困っているのかを知るための会話として始められます。