本文へ移動

大人になっても親の反応が気になる。自分で決めることと、頼っている生活の用事を分けて考える

きいてみた編集部

一人暮らしをしていても、親に反対されると自分の選択が間違っているように感じる。細かく話さなければよいと分かっていても、日々の用事を頼っていると簡単には割り切れません。 交友関係を反対された相談と、頼んでいない迎えに困る相談から、親との距離を考えます。親を納得させることだけを目標にせず、自分で決める範囲と、実際に調整が必要なことを分けてみます。

面談用の椅子の背もたれ

1.暮らしは別でも、親の同意を探してしまうことがある

ある相談者は、実家を出て暮らしながら、新しい友達を探す活動について母親に強く反対されたと書いていました。親にペットの世話を頼んでいるため、関係が悪くなると生活上困るという事情もあります。

別の相談者は、家族と同じ職場から別の仕事へ移った後も、母親が頼んでいない迎えに来ることに悩んでいました。本人は、仕事の後の予定まで自由に決めにくいと感じています。

どちらも「もう大人だから」で気持ちが片づく話ではなさそうです。親の反応への迷いに加えて、長く続いた連絡や助け合いの形が、現在の生活と合わなくなっている部分もあります。気持ちの強さだけで解決しようとせず、何が自分の選択に影響しているかを具体的に見てみます。

2.知らせることと、許可を求めることを分ける

交友関係への反対について、コメントには、伝える情報を選ぶ提案がありました。

縁を切るという話ではなく、親が関わらない、自分だけの生活を持つということです。

親との会話を全部やめるのでなく、何を共有する必要があり、何は自分の中で決めるかを考える視点です。話したくて伝えることと、賛成してもらわないと進められない気がして話すことは、分けられるかもしれません。

たとえば、親にその日の世話をお願いしているなら、依頼する時間や変更は共有する必要があります。一方、誰とどこで会うかを細かく評価してもらうことまで、その依頼に必ず含まれるとは限りません。調整に必要な連絡と、交友関係への許可を同じ会話にしない方法があります。

もちろん、初めて会う人との予定に具体的な懸念があるなら、それを確かめることは大切です。ただ、個別の注意点を検討する話と、人と知り合うこと自体をやめるよう求められる話は違います。親の言葉を全部受け入れるか、全部退けるかにせず、確かめるべき内容を自分でも分けて考えられます。

連絡を考えながらスマートフォンを持つ手元

3.頼っている用事は、意志の弱さではなく調整する条件として扱う

最初の相談には、ペットの世話を別の人に頼む方法を探すコメントもありました。ただ、依頼先や費用、慣れた相手を変える手間は、コメントからは分かりません。「頼らなければよい」で済ませると、実際の暮らしの問題が残ります。

まずは、何をどのくらい頼み、急に頼めなくなったらどこが困るのかを整理する方法があります。毎日の用事なのか、ときどきの依頼なのかでも、調整の仕方は違います。

たとえば、代わりに頼める人や方法がまだないなら、すぐ関係を大きく変える前に、その用事だけをどうするか考える時間が必要かもしれません。反対に、自分でできる用事まで以前の流れで頼んでいたと分かれば、一つずつ引き受け直す余地があります。

助けてもらっていることへの感謝と、自分の生活のすべてを任せることは同じではありません。感謝を伝えたうえで、「この用事はお願いしたい。交友関係は自分で決めたい」と分けて話す例が考えられます。相手がその分け方に同意するかは別なので、生活の備えも一緒に考えます。

職場のテーブルに置かれたシンプルなカップ

4.望む関わり方を、具体的な行動で伝えてみる

迎えについての相談には、互いの望みの違いを指摘するコメントがありました。

あなたは、大人同士として踏み込んでほしくないところを決めたい。お母さんは、小さな子どものときと同じように何もかも関わりたい。

これは母親の気持ちを確かめた結果ではなく、投稿を読んだ人の解釈です。ただ、「子ども扱いしないで」と気持ちを伝えるだけでは、どの行動を変えてほしいかが伝わりにくい場合はありそうです。

たとえば迎えが不要なら、「帰りの予定は自分で決めるので、迎えは私から頼んだ日だけにしてほしい」と、行動の条件を伝える例があります。その日の移動の安全確認と、毎回迎えに来るかどうかを、別々に話すための言葉です。

  • これから自分で決めたいことを、一つ選ぶ。
  • 親にお願いしている用事と、関係のない選択を分ける。
  • 変えてほしい行動と、必要な連絡の条件を具体的に伝える。
  • 急に頼れなくなると困ることには、別の対応も考えておく。

同じコメントには、反応についての次の言葉もありました。

「誰も嫌な気持ちにならないこと」は、いったん優先順位を下げたほうがいいと思います。

相手を不快にさせることを目標にするのではなく、相手が喜ぶ反応をすることまで、自分が約束できるわけではないと考えられます。言葉を十分に選んでも、親がすぐ賛成しないことはあるでしょう。反応が悪いから説明が足りない、と何度も私生活を差し出す形になっていないかを振り返れます。

ただし、その場で言い返すことを勇気の証明にする必要もありません。話し合うと威圧されたり、生活上の不利益が心配だったりする場合は、一人で強く主張することを急がず、信頼できる人と状況や連絡方法を整理することからでもよいと思います。

5.親が納得したかだけを、自分の選択の基準にしない

親との関係を残したいことと、自分で生活を決めたいことは、どちらも大切にしてよい希望です。すべて話すか、関係を切るかという二択にせず、共有する情報やお願いする用事を一つずつ見直す方法があります。

まず、今困っている一つの場面を選び、必要な調整と、自分で決めたい部分を書き分けてみる。親の機嫌が変わったかだけでなく、自分の予定を選べる範囲が少し具体的になったかを、次の話し合いを考える手がかりにしてみてください。

← コラム一覧へ