子育て
子どものきつい言い方が続く。「謝りなさい」の前に、何を伝える?
普通に声をかけただけなのに、とげのある返事が返ってくる。注意して謝ってもらっても、また同じことが続く。厳しくするべきか、気にしないほうがよいのか迷うとき、言葉を直すことと、親子で何が起きているか知ることを分けて考えます。

1.不機嫌でいることと、人を侮辱することは違う
子どもにも、話したくない日や反対したいことがあります。いつも機嫌よく返事をするよう求めると、本当の不満まで出しにくくなるかもしれません。一方で、家族なら傷つける言葉を受け続けなければならない、ということでもありません。
「そんな態度はだめ」だけでは、本人には何を変えればよいか分からない場合もあります。「今は話したくない」は言ってよいけれど、相手をばかと呼ぶのはやめてほしい。そうやって気持ちと、実際に使った言葉を分けると、伝える内容が具体的になります。
2.その場の応酬が終わってから、改めて聞く
失礼な言動が続くというやり取りには、こんな意見があります。
落ち着いているときに話題にしてください。気づいていることを伝え、とても傷ついていることと、大人として接したいことを話します。大人同士で片方が傷ついていたら、話し合いますよね。本当に答えを知りたいという気持ちで質問し、会話してください。
子どもに大人と同じ説明の上手さを求めるのではなく、本人にも話す内容があると考える視点として受け止められます。「どうしてそんな子になったの」より、「さっきは何が嫌だった?」と、出来事を小さく聞く。答えがすぐ出なければ、考える時間を持ってもよいのです。

3.傷ついたことを伝えても、親の気分の管理役にはしない
「その言葉は傷つく」と伝えることはできます。ただ、親を悲しませないために、いつも元気に機嫌よくいなければならないという話に広げる必要はありません。子どもに求めたいのは、すべての感情を整えてから家族と会うことではなく、嫌な気持ちを別の言葉で表す方法です。
たとえば、編集部の例なら「今すぐは話したくない」「それは自分で決めたい」「少し待って」と言い直せます。言い直した後には、その希望を実際に聞くことも大切です。丁寧に言っても結局取り合ってもらえないなら、言葉を変える意味が本人には見えにくくなります。
4.謝罪の一言と、次の行動を別々に確かめる
家庭の事情を確かめる必要については、こんな声もあります。
家庭での生活全体が分からないと、答えたり助言したりするのは難しいと思います。家事や、責任を持って取り組むことはありますか?
これだけで原因が分かるわけではありませんが、言い方だけを切り離して考えないための問いになります。いつ、誰との間で起きるか、何を頼まれたときか、普段どこまで自分で決められるか。年齢や状況も含めて、実際の場面を見てみます。
謝ったら終わりにするだけでなく、次に同じ場面が来たときの言葉を一つ決めます。罰を長くしたかより、やり取りがどう変わったかを確かめます。親が言いすぎた場合も、具体的な言葉や行動を認めて謝る姿を見せられます。暴力や生活への強い支障が続く場合は、家庭だけで抱えず学校や地域の相談先も頼れます。

5.きつい言葉を減らすことと、意見を言えることを両立する
目標は、何も反対しない子になることではありません。嫌だと言ってもよいし、その伝え方で相手を傷つけたときは、何が起きたかを考え直せることです。謝る言葉だけを急ぐより、その前後の会話も大切にしたいところです。
次にきつい返事があったら、人格への注意を一つ減らし、「何が嫌だったか」と「別にどう言えるか」を分けて話してみてください。お互いの気持ちを黙らせることなく、続けられる会話を探す入口になります。