本文へ移動

予算を立てると楽しみに使えるお金が残らない。貯めることと使うことの決め方

きいてみた編集部

予算を立てたら、楽しみに使えるお金が残らなかった。ちゃんと暮らそうとするほど、毎日が我慢ばかりに見えてくることがあります。貯蓄をやめるか、楽しみを諦めるかの二択にせず、今の支出と望んでいる楽しみがどうつながっているかを考えます。

青と黄色で色付けされた小さな陶器のカップ

1.予算は、自分の楽しみを却下するためのものなのか

食費や住居費、将来の備えを先に並べると、最後に残った金額だけが自由に使えるお金になります。残らなければ「自分には楽しむ余裕がない」と感じますが、まず確かめたいのは、実際の収支が足りないのか、使っているお金と満足が結びついていないのかです。

この二つでは、見直す場所が違います。必要な生活費だけで収入を超えているなら、楽しみ方の工夫だけでは解決しません。一方、何となく続けている出費があるなら、それを自分が楽しみたいことへ回せないか考えられます。予算表を、自分を責める採点表にしないところから始めたいものです。

2.払っている「楽しみ」と、楽しみたいことは同じか

予算の中身について、こんな意見があります。

今の「楽しみ」が十分楽しく感じられないなら、それを少し減らし、もっと楽しい「楽しみ」のために貯めてはどうでしょうか。

たとえば、見る時間のない配信契約を続けながら、行きたい展示の料金には罪悪感を持っているなら、娯楽費の合計だけでは気持ちを説明できません。これは編集部の例です。出費の項目を削る前に、「最近、払ってよかったと思ったものは何か」を見返すと、残したいものが見えやすくなります。

ノートの上に置かれた鉛筆

3.いつもの出費でも、全部が簡単に減らせるわけではない

支出を見直す視点としては、こうした意見もあります。

「必需品」を、よく見直してみてください。多くの人は、実は自由に減らせるものをたくさん買っています。それに気づけば、減らして別の楽しみにお金を回すことも、今あるものをもっとありがたく感じて、暮らしの満足度を上げることもできます。

ただし、何が必要かは世帯や健康状態、住む場所によって違います。他人が不要と言ったものを、そのまま削る必要はありません。食事、必要な医療、暑さ寒さへの対策を無理に減らして帳尻を合わせるより、使っていない契約や、満足が薄い買い物など、自分で変更できる範囲を確かめます。必ず大幅に節約できるとは限りません。

4.毎月の残りだけでなく、先に分かる出費も並べる

金融庁の「資産形成の基本」は、収入と支出を把握し、収支を黒字にして貯蓄することを家計管理の基本として説明しています。必要な金額や時期が人によって異なることにも触れています。誰にでも同じ楽しみの割合を当てはめるより、まず実際の家計を確かめる土台になります。参考:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/invest/index.html

編集部の整理例として、今月必ず払うもの、時期が分かっている大きな出費、将来への備え、いま楽しみたいことを別々に書き出せます。年に数回の支出を毎回「予定外」と扱っていると、楽しみ用のお金から補うことになりがちです。見積もりを直す必要があるのか、支出自体を変える必要があるのかを分けて考えます。

基本的な生活費を払うのが難しい場合は、楽しみをさらに我慢する話だけで抱えず、自治体などの家計や生活に関する相談先を確認する選択もあります。この記事は個別の貯蓄額や金融商品を勧めるものではなく、自分の状況を整理するための考え方です。

膝の上の刺繍枠と青い縫い目

5.残せる金額の中に、自分が選んだ楽しみを置く

すべての楽しみを残せなくても、何を大事にして使うかを決められると、予算は我慢の一覧だけではなくなります。反対に、収入に対して必要な支出が大きいと分かったなら、工夫不足だと自分を責めず、その不足自体を相談や見直しの対象にできます。

まずは出費を一つ選び、「やめるべきか」より、「これはいまの自分にどんな満足をくれているか」と考えてみてください。貯めることと使うことの両方を、自分の暮らしのための選択として扱う出発点になります。

← コラム一覧へ