子育て
ごっこ遊びはいつまで?「卒業する年齢」より見ておきたい、遊び方の変化
小学生になっても、お店屋さんや人形遊びに夢中。そんな姿を見てうれしくなる一方で、「周りの子はもうやめたのかな」と気になることもあります。逆に、急に遊ばなくなった子を見て、少し寂しく感じる親もいるでしょう。 きいてみたの「お子さんは何歳くらいで、ごっこ遊びをしなくなりましたか?」という相談には、続けている家庭、別の遊びに移った家庭、親の前ではしなくなったという経験が寄せられました。コメントから一つの卒業年齢を決めることはできませんが、「やめた」の中にも違いがあることは見えてきます。実際の言葉を読みながら、その違いを考えます。

1.「いつまで?」の背景には、親の寂しさもあった
相談のきっかけは、7歳の娘と同年代の子が「小さい子がすることだから」と、ごっこ遊びをしたがらないと聞いたことでした。相談者の娘は、まだ幼い弟と楽しんでいます。そのやり取りがかわいいからこそ、いつか終わる日を思って寂しくなった、と書かれていました。
この問いは、年齢の確認だけではありません。目の前の楽しそうな時間が、いつまで続くのだろうという気持ちも含まれています。読む側も、自分が知りたいのは周りとの違いなのか、それとも子どもの変化を受け止める手がかりなのかを分けると、コメントの見え方が変わります。
2.同じ家庭でも、興味が移る時期は違っていた
ある親は、二人の子どもの違いをこう書いています。
娘は12歳になったばかりで、やめたのは去年くらいだと思います。今はゲームや絵を描くことに夢中です。8歳の息子は、まだごっこ遊びをたくさんしています。
このコメントでは、12歳の子が絵やゲームに夢中になり、8歳の子はごっこ遊びを続けています。上の子が別の遊びへ移ったことと、下の子が今の遊びを楽しんでいることが、並べて語られています。どちらかが優れているという話にはなっていません。
ほかの家庭の年齢を聞くと、自分の子を当てはめたくなります。ただ、ここに集まった経験は年齢別の調査ではなく、それぞれの家庭からの書き込みです。「この年齢までにやめるもの」と読み替えるより、今は何をしていると楽しそうかに目を向ける材料として受け取りたいところです。

3.親の前でしなくなっても、終わったとは限らない
自分の子ども時代を振り返った人からは、こんなコメントもありました。
人前でするのをやめたのは12歳くらいだと思いますが、家では14歳くらいまで、こっそりしていました。正直、今でもしています。遊ぶ場が変わっただけです。
この人にとっては、人前でしなくなった時期と、家で遊んでいた時期が違いました。親から見える遊びが減っても、本人の中では続いている場合がある、という経験です。もちろん、静かにしている子が必ず空想の遊びをしていると決めつけることもできません。
ここから考えられるのは、見せてくれる範囲を尊重するという接し方です。「まだやっているの?」と確かめ続けるより、本人が話したくなったときに聞く。作品や設定を見せてくれたら、年齢への評価を添えずに、その面白さを一緒に楽しむ。そのくらいの距離でも、関心は伝えられます。
4.おもちゃは変わっても、物語を作る遊びは残る
何をごっこ遊びと呼ぶかによっても、答えは変わっていました。ある家庭では、昔ながらの遊びと、役を演じるゲームをつなげて捉えています。
12歳の双子は、昔ながらの意味ではしませんが、暇さえあれば、役になりきって物語を進める『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で遊んでいるので……。私の中では、それもごっこ遊びです。
人形を動かす姿を見なくなれば、卒業したように見えます。でも、このコメントの親は、役になりきって物語を進めるところに共通点を見つけています。これは遊びの定義についての一人の見方であり、すべてのゲームを同じものとする必要はありません。
大事なのは、以前と同じおもちゃを使っているかだけで、楽しみがなくなったと判断しないことです。絵を描く、物語を考える、友達と設定を相談する。子どもが話してくれる内容を聞けば、前から好きだったことが別の形になっていると気づくかもしれません。

5.続ける子も、別の遊びが好きな子もいる
続けている経験が目に入ると、今度は長く続けるほどよいように感じるかもしれません。けれど、もともと別の楽しみ方をしていたという声もあります。
私は人形やバービーで役を演じるより、飾ったり着せ替えたり、工作をしたりするほうが好きでした。
役を演じることより、並べたり、着せ替えたり、作ったりすることが好きだったという経験です。「ごっこ遊びをするか」という一つの問いでは、その人の遊び全体までは分かりません。続けている子を急かさず、興味が移った子を引き留めすぎない。その両方を意識したいと思います。
6.まとめ:終わる年齢より、今の楽しみ方を知る
今回のコメントには、興味が別のものへ移った経験、人に見せなくなった経験、道具や場所が変わって続いた経験がありました。「やめた」という一言でまとめると、この違いが見えなくなります。これらの経験談だけで、発達の目安や個々の子の状態を判定することはできません。
- 以前の遊びが減ったなら、代わりに何を楽しんでいるかを見る。
- 見せたくない様子なら、無理に見せてもらおうとしない。
- 遊びを続けることにも、変えることにも、年齢だけで評価を付けない。
親が寂しく感じることまで否定する必要はありません。ただ、その寂しさと、子どもが今選びたい遊びは分けておけます。「いつまで続けるの?」の代わりに、「今はどんな遊びが面白い?」と聞いてみる。変化の途中を知るための、そんな会話から始められそうです。